嘉麻市に住む“ユタカマクラシ”

地域の魅力発信

🌳ありがとう、千手の学び舎🌸 心に残る夏の日

こんにちは!嘉麻市地域パートナーズの岡です。

8月を少し振り返ってみるとお盆営業や夏休み、イベント出店など結構盛りだくさんだったなあと感じました。

今回はこの夏、心に残ったイベントをご紹介します。

2025年8月16日、福岡県嘉麻市の旧千手(せんず)小学校にて「ありがとう、千手の学び舎」というイベントが開催されました。

この日は、長年地域の子どもたちを育んできた千手小学校への感謝を伝える、特別な一日となりました。


旧嘉穂町にある千手小学校(以下、千手小)は、自然に囲まれた静かな環境の中にあり、地域の学び舎として長く親しまれてきました。

のびのびとした教育が行われ、子どもたちは豊かな自然の中でさまざまな体験をしながら成長してきました。

その千手小のシンボルともいえるのが、校庭にそびえる一本の大きなケヤキの木です。

このケヤキは、明治36年の校舎新築を記念して植えられたもので、樹齢100年を優に超える歴史ある木です。

春には新芽が芽吹き、夏には緑豊かな葉を広げ、子どもたちに心地よい木陰を作ってくれました。

秋には落ち葉で焼き芋を楽しみ、冬には枝に積もる雪を見上げながら、季節の移ろいを肌で感じられる、まるで自然の先生のような存在でした。

入学式や卒業式などの学校行事の背景にもいつもこのケヤキがあり、多くの思い出とともに子どもたちの心に刻まれています。


しかし、少子化の影響などにより、千手小は惜しまれつつも閉校となりました。

校舎やケヤキは現在はその場に残っているものの、近い将来取り壊される予定です。

そんな中で開催された今回のイベントは、「最後にもう一度、みんなでありがとうを伝えたい」という地域の方々の思いから生まれました。

卒業生や地域の方が多数集まり、懐かしい校舎や思い出の場所を歩きながら、再会を喜び合いました。

私自身も千手小の卒業生であり、イベントに出店という形で参加させていただきました。

当日は、かつての同級生や先生方、地域の方々と再び顔を合わせ、あの頃の空気を思い出しながら、心温まる時間を過ごすことができました。

千手小は、単なる学びの場を超え、地域の絆や子どもたちの心を育んだ、かけがえのない場所でした。

この日の「ありがとう」は、過去への感謝と未来への願いが込められた、大切な言葉となりました。



皆さんにも、ふと心に浮かぶ思い出の場所があると思います。

もし、今もその場所が残っているのであれば、久しぶりに足を運んでみるのも良い機会になると思います。

懐かしさとともに、新たな気づきや出会いがあるかもしれません。